2012年9月28日金曜日

使用済燃料は水中での長期保存に耐えられない『燃料プール底に金属片が溶けて沈殿、致死量の放射線を放出』<脱原発・放射能

 ※全文転載


脱原発・放射能
使用済燃料は水中での長期保存に耐えられない『燃料プール底に金属片が溶けて沈殿、致死量の放射線を放出』
2012-04-06 21:22:50
http://blog.goo.ne.jp/jpnx02/e/f4a194a72a66ff51bf4e97a588a998c0



セラフィールドの危険な核遺産:貯蔵プールに放置された使用核燃料棒
濁ったプール水の底には、汚染された金属片が溶けて沈殿し、
致死量の放射線を放出
-日本の行き場のない使用済MOX燃料への警鐘-
 九州電力は昨年12月2日にプル サーマルを開始した。伊方、浜岡、高浜がこれに続こうとしている。しかし、プルサーマルによって発生する使用済MOX燃料の処理方策については、国は 2010年度頃から検討を開始するというだけだ。九電は、昨年の福岡での本店交渉で、使用済MOXの処理方策については「何も決まっていない」とはっきり 答えた。少なくとも、30~40年間は、原発の使用済燃料プールに保管するというが、先の目処が一切たっていない現状では、半永久的に原発サイトに居座り 続け、地元が核のゴミ捨て場になるのではと、深い憂慮が広範にある。核のゴミ処理も決まっていないうちから、プルサーマルを開始することに、強い批判が渦 巻いている。
 使用済燃料は、水中での長期間の保管に本当に 耐えうるのか。「原発先進国」の英国セラフィールドでは、使用済燃料貯蔵プールの驚くほど危険な状態が明らかになっている。濁ったプール水の底には、燃料 や汚染された被覆管等が溶けて沈殿し、致死量の放射線を放出しているという。手のつけようがない核の遺産そのものだ。今回紹介するB30という使用済燃料 プールは、マグノックス原発用の使用済燃料貯蔵プールであり、燃料棒の被覆管主成分はマグネシウムである。このプールは1959~1985年の間は再処理 のための燃料プールとして使われていたが、それ以降の約25年間は貯蔵だけで、「死のプール」となっている。日本の場合、ウラン燃料もMOX燃料も被覆管 はジルカロイ(主成分ジルコニウム)だが、超長期の水中保管に耐えられるという保証はない。
 英国でも、原発の使用済燃料は資源として再処理されていた。しかし、今回紹介するように、それはただの核のゴミとして、最も危険な負の遺産となり、警鐘を発している。

●セラフィールドの危険な核遺産:貯蔵プールに放置された使用核燃料棒
B30使用済燃料プール
http://www.sellafieldsites.com/UserFiles/
File/Sellafield_IWS_Baseline_June-06.pdf

 英国セラフィールドにある使用済燃料貯蔵プールは、長期間放置され続けて極めて危険な状態にある。2003年にサンデー・ヘラルド紙の記事で暴露されたが[※1]、この貯蔵プールの実態についての情報はなかなか伝わってこなかった。最近になって紹介された、ガーディアン紙の記事やCORE(環境の放射能汚染に反対するカンブリア人の会)のマーティン・フォワード氏が執筆した2008年の報告書(以下、COREレポート)などから、その実態を紹介する。
 2009年4月19日のガーディアンの記事(以 下、日付のないものはこの記事)は「セラフィールド:ヨーロッパで最も危険な場所」のタイトルで、英国での新原発建設に関連して、ヨーロッパで最も放射能 汚染された有害な廃棄物が残存しており、その除去作業が急務であり、それには膨大な経費が必要になっていることを忘れるべきではないと警告した。

●B30-「汚れた30」として有名な貯蔵プール
 この使用済核燃料プールB30について、ガーディアンの記事は次のように報じている。
  建物B30は大きな着色されたコンクリートの堂々とした建物で、セラフィールドの中心に立っている。しかし、セラフィールドの副管理局長によると、 「B30は西ヨーロッパで最も危険な産業用建物である」。この建物がこのように恐れられていることを理解することは難しくない。「大量の古い原子炉部品や 腐食の進む核燃料棒-その大部分はどこから何時持って来られたのかも分からない-がB30の中心にある冷却プールの濁った放射能に満ちた水の中に並んでい る。プールの底の方では、汚染された金属破片が溶解して沈殿物(スラッジ)となり、強いおそらくは致死的な強さの放射線を放出している。」
 COREレポートでもB30について次のように記述している。
  「施設内の放射線レベルは、そこでの作業時間が一日1時間未満に、一つの領域では2~3分に制限されるほどである。放射線レベルとプール水の不透明さのた めに、プール内に何があるかについて詳細なリストを用意することは不可能であるが、プールにはプルトニウムが約1.3トンあり、その内の400キログラム は沈殿物としてプールの底に沈んでいる腐食した核燃料内にあると見積もられている。」
 このようなリストを提出できない状況は2004欧州委員会要求-欧州原子力共同体の査察官が現地に立ち入って調べることを保証するようにBNFLに命じるもの-に違反している。

●B38-「ヨーロッパで2番目に危険な」貯蔵プール
 B30の隣にある建物で「ヨーロッパで2番目に危険な産業用建物である」B38についてもガーディアンの記事は紹介している。このプールには使用済核燃料棒やその被覆管が貯蔵されている。「この建物も、セラフィールドの多くの他の古い建物と同じく、崩れ始めており、技術者はその致死的内容物の取扱いに頭を悩ませている。」

  B30とB38は商業用のマグノックス原子炉の使用済燃料棒を再処理するまで貯蔵するプールと言うことになっていた。しかし実際には、再処理はなかなか進 まず、使用済燃料棒などが長期間貯蔵されたままになっている。1960年代初期にはプールの水中で核燃料棒の被覆管をはがし、再処理するウラン燃料を取り 出す作業も行われていた。その作業装置の多くは水中に残されたままになっている。
 プールの壁が破れたときには悲劇的な核汚染をばら撒く深刻なリ スクがあり、そのために非常に費用のかかる放射能に汚染された遺産の除去を実行している。情報公開法を用いて入手したNII(原子力施設検査局)の内部レ ポートによると、これまでの7年間に1767件の放射能漏れ、破損、崩壊やその他の事故が起きており、その内の約半分は安全システムに疑念を抱かせるほど 深刻なものと判断されている(ガーディアン2009年10月20日記事)。

●B29-原爆開発の負の遺産
 ガーディアンの記事は 英国での原爆開発時の遺産を貯蔵するプールB29についても紹介している。このプールには英国最初の原子炉パイル1とパイル2-電力ではなくプルトニウム を取り出す原子炉-で燃やされた核燃料棒が運び込まれて被覆管がはがされていた。その大部分は再処理のために運び出されたが、「数トンの廃棄物と古い燃料 がなおプールの濃く白濁した水の底にある」。
 今日、B29は老朽化していて、プールと言うよりも汚れた古いドックのようで、崩れ始めているコン クリート、すすけたレンガと、腐食しているパイプの古いダクトと部品で囲まれている。水は緑藻でいっぱいでマグネシウムによって乳白色に染まっており、何 が下にあるのかを目視しようとする試みはすべて成功しなかった。
 原爆開発時の遺産を貯蔵する建物B41についても記述されているが、この建物はプールではなく「穀物サイロ」で、核燃料棒のアルミニウム被覆管が貯蔵されている。火災を防ぐためにアルゴンガスが注入されて現在に至っている。

 このようにセラフィールドでは、非常に多くの古い高レベル放射性廃棄物が水中に貯蔵されている。この点こそセラフィールドの暗黒部分の中核であり、ガーディアンの記事は 「これを今後100年にわたって除去するのに、国の負担は500億ポンド(約7.5兆円)にも及ぶであろうと技術者は見積もっている。この数値はずば抜け て大きく、英国の核遺産を除去するのに約束されてきた730億ポンド(約11兆円)のうち最大を占めている」、そして深刻な困惑を政府にもたらしていると 伝えている。

 2009年10月7日のホワイトヘブン記事「セ ラフィールドのリスクはあまりにも高い-NII」は事態が依然深刻であることを報告している。英国のNIIとEA(環境規制機関)は、セラフィールドの 「きわめて有害でリスクの高い」領域で「重大な出来事」が引き起こされる可能性を憂慮していて、今年になって合同でこれらの施設からの放射能漏れを防止し 検出する課題の状況を査察した。その報告書はまだ出されていないが、NII査察官の一人マーク・フォイは「遺産の施設のさらなる劣化、繰り返される作業延 期」によって「重大な出来事」が引き起こされるリスクは「あまりにも高すぎる」と警告した。EA査察官もセラフィールドの遺産である貯蔵プールとサイロを 5月に視察したが、リスクの深刻さを再認識し、「除去とリスク削減は絶対的な優先権をもっている」と述べている。
※1:セラフィールドの「汚れた」貯蔵プールがもたらしている恐れ
   サンデー・ヘラルド 2003年7月13日

(10/01/12UP)

高レベル放射性廃棄物:地層処分で放射能が1000年後地上に到達
http://ameblo.jp/x-csv/entry-11196192636.html

ガラス固化体は30-50年は地上で貯蔵し、放射能と崩壊熱の減少を待ってから地中に埋める。
地中では周囲を金属製の壁(オーバーパック、厚さ約19センチ)と粘土(同約70センチ)で二重に囲む。
この「人工バリア」に加え、安定した地質という「天然バリア」で、放射能を長い間、
人の生活環境から隔離する。
オーバーパックの耐用年数は1000年程度で、それ以降は地下水が浸透して
放射能の一部が地上に到達することが予想される。
非常に極端な場合として、1000年以前に地震が直撃してオーバーパックが割れ、
その断層を地下水が上昇して放射性物質が地上に漏れる可能性もある。

現在の核のゴミの処分方法、1000年後には腐食で地下水と接触するhttp://ameblo.jp/x-csv/entry-10977038166.html
放射能がどう漏れ出すか、動燃がコンピューターでシミュレーションをしたら、
「1000年後には腐食でオーバーパックに穴が開き、
ガラス固化体が地下水と接触することがわかった。
放射性物質が漏れだし、そのピークはセシウム135なら400年後、
アメリシウム243では7万年後という。

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