2012年3月11日日曜日

スイスの原発動向

☆ホームページのご案内
福島第一原発事故と日本の原子力産業問題の情報室(北の山じろう)
https://sites.google.com/site/kitanoyamajirou/
福島原発事故がもたらす放射能による環境汚染と健康被害の情報室
https://sites.google.com/site/ennpatujikonohousyanouhigai/
☆記事目次
http://lodgrxfyurruit5gdgyryuuyf.blogspot.com/





スイスは、去年3月の福島原発事故を受けて、一気に脱原発の機運が高まり、
毎日新聞から抜粋

昨年の福島第1原発事故から2カ月後、スイス政府はいち早く「脱原発」方針を打ち出し、その3週間後には下院が法案を可決した。素早い動きは、一 時パニックに近かったスイスの国内世論を安堵(あんど)させた。

と言う事に、なりました。
それが、ほとぼりが冷めてくると、原発推進派の巻き返しが始まり、
毎日新聞から一部抜粋

ところが、世間がバカンスを過ごしていた昨年7~9月、上院エネルギー委員会では、形勢の巻き返しをもくろむ水面下の折衝が繰り広げられた。
「12年にも着工する予定だった原発の建て替え計画を5~10年先送りし、安全技術をさらに向上させよう」。原発推進派の議員らは当初、原発更新計画の延期で、現行政策の存続を狙った。
「上院は下院より保守的で、業界ロビーが強く、地球温暖化対策のクリーンエネルギーとして原発依存に傾斜したここ10年来、推進派が多数派だ。原発新設を予定していた電力会社役員もいたし、昨年の委員長はロビー団体の会長だった」(緑の党・クラメル委員)
こうした状況の下で左派議員が抵抗。上下両院の総選挙を控え「脱原発を進めるが、原子力の研究開発は続ける」という妥協が成立した。上院は9月に法案を修正して下院に再送付し、下院は選挙後の12月に再可決した。
「脱原発」の旗印は残ったが、肝心の「開発継続」の解釈は、はっきりしていない。
と言うようになりつつあります。
原発利権が強いのは、どこの国も同じだそうです。まして、スイスの場合は、日本よりはるかに自然エネルギーが、ありません。風力発電くらいしかないようです。おまけに、原発に電力の50%を依存している事情もあります。

今回、ミューレベルク原発の停止をめぐって以下の裁判所の判決が出されました。
【ジュネーブ伊藤智永】スイス連邦行政裁判所は7日、福島第1原発と同型のミューレベルク原発の安全性に問題があるとする反原発団体などの訴えを認 め、2013年6月までに稼働を停止するよう命じる判決を出した(毎日新聞から)

うらやましいな、と思うのは色々事情はあるにせよ、裁判所が合理的に判断して、ダメなものはダメと判決を出す所です。これが、日本の裁判所だったら、どうでしょうか???
日 本で言うなら、原子力安全・保安院にあたる、(スイス)連邦核安全監督局は、安全の評価を出しています。日本の裁判所なら、ほぼ間違いなく原発停止の請求 を却下するでしょう。裁判の、中立性・公平性が日本でも確立されるべきです。日本の裁判官は、余りに世間の一般常識が無さそうに見受けます。「信じられな い!!!」と言う判決が、良く出ます。特に、行政や企業が被告人である場合、原告に不利益な判決が多すぎます。もし、日本の裁判所が、「世間並みの常識」 を持ち合わせていたなら、原爆訴訟においても、公害訴訟においても、薬害関係の訴訟においても、被害者がこれまでのように不利な立場に置かれ、苦しみ続け ることは、無かったでしょう。そう思います。
裁判所の「非常識」により、これまで日本国民は、随分不利益を被ったり救済されないま ま放置されたりしてきたと思います。原発にしてもそうです。これまで、各地の原発の差し止め訴訟は、全部「原告敗訴」です。しかし、福島第1原発事故が起 こってみると、裁判所の判断は誤りであったと、分かります。裁判所が、どこかで原発の安全の手抜きに「ストップ」をかけていれば、少なくても今のような、 原発の「安全無視」は、防げていたように思います。
現在、日本各地で提訴されている原発訴訟に、裁判所も「常識」と「良心」「公平」を心がけて最善の判断を、して欲しいと思います。
関係新聞記事
毎日新聞 2012年3月8日 東京夕刊  
スイス:原発停止命令 福島第1と同型「炉内ひび」--行政裁判決  
http://mainichi.jp/select/world/news/20120308dde007030017000c.html
 毎日新聞 2012年2月27日 東京朝刊
スイス:福島事故直後に「脱原発」方針のはずが、推進派巻き返し 「開発は継続」を選択http://mainichi.jp/select/world/news/20120227ddm012030070000c.html
関係記事掲載ブログ(スイス関係)
http://syoko035syoko035.blogspot.com/2012/03/blog-post_3742.html

0 件のコメント:

コメントを投稿